環境
フレームレス原子吸光法による水道水中の鉄とマンガンの分析
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はじめに
水道法に基づき 51 項目からなる水道水の水質基準1) が設けられており、そのうち金属類は 14 項目あります。検査方法を定めている水道水質検査方法2) において、今回、紹介するフレームレス原子吸光法は、11元素で使用できます。 フレームレス原子吸光法は、測定元素や検体数が少ない場合は、低ランニングコスト(アルゴンガスの流量は ICP の1/10 程度)で、多くの対象元素について基準値の 1/10 を濃縮せずに測定することできます。 ここではフレームレス原子吸光法を用いた水道水質検査方法により、水道水中の鉄(Fe)とマンガン(Mn)の測定を行いました。Fe と Mn は、主に着色や臭味、スケール(水垢)の発生の原因となり、水道水の原水や飲料水として使用されることもある地下水には一定量含有されていることが多い元素です。水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン3) に基づき、これら元素分析の妥当性評価を行った結果を紹介します。
2020.09.11