Brevis™ GC-2050
HS-20 NXおよびBrevis GC-2050を用いた血中アルコール類のデュアルカラム分析
ユーザーベネフィット
- 分離特性の異なる2本のカラムを用いることで、高精度かつハイスループットな血中アルコール分析が可能です。 - コンパクな設計であるBrevis GC-2050 を使用することで、実験室の省スペース化ができます。 - ヘリウムの代替ガスとしてキャリアガスに水素を用いることができます。これにより分析時間の短縮も可能です。
はじめに
エタノールを主体とする血中のアルコール類および揮発性有機化合物の測定は、法医学の分野で飲酒による酩酊度の判定や犯罪性の評価などに活用されています。 この分析には一般的にヘッドスペースサンプラおよびFIDを搭載したガスクロマトグラフを使用します。正確性が求められる血中アルコール分析では、クロスチェックのために、分離特性の異なる2本のカラムを用いた分析を実施する必要があります。正確性と同時に迅速性も求められますが、1台のHS-GCシステムに2種類のカラムと2台のFIDを繋ぐ構成にすることで、1回の分析でもクロスチェックが可能です。 ガスクロマトグラフには当社ハイエンドモデルのNexisTM GC-2030だけでなく、コンパクトな設計のBrevis GC-2050を使用可能です。GC-2050は既存GCと比較してシステム幅を約35%削減可能です。さらに、コンパクトながら2本のカラムを取り付けることができ、ラボの生産性向上にも貢献します。本稿では、ガスクロマトグラフBrevis GC-2050およびヘッドスペースサンプラHS-20NXを使用した血中アルコール分析例をご紹介します。血中アルコール分析専用高分離カラムSH-BAC PLUSシリーズを使用し、エタノール標準試料の検量線直線性、繰り返し再現性、および血中揮発性有機化合物7種類の分離を確認しました。また本分析は昨今のヘリウム不足に対応し、キャリアガスに水素を用いた高速分析例です。
2023.09.04