四重極飛行時間型質量分析計を用いたインタクト抗体分析

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ユーザーベネフィット

- 精密質量を取得可能な四重極飛行時間型質量分析計LCMS-9030により、インタクト抗体分析が可能です。 - LabSolutions Insight Explore™CSDに搭載されたReSpectアルゴリズムにより、タンパク質などの高分子化合物の多価イオン解析が可能です。 - 本ワークフローはモノクローナル抗体の糖鎖違いの質量スペクトルの確認に適用できます。

はじめに

近年、モノクローナル抗体や抗体薬物複合体といった抗体医薬品は、標的分子に対する特異性の高さと副作用の少なさから、国内外問わず盛んに研究や開発がなされています。抗体医薬品は化学合成による大量生産が可能な低分子医薬品とは異なり、動物細胞を利用して産生されます。そのため、構造上の不均一性を防ぐことが難しく、抗体医薬品の研究や開発において特性評価は不可欠です。質量分析による特性評価の項目としては、インタクト抗体の分子量確認や糖鎖修飾の解析が挙げられます。 本稿では、四重極飛行時間型質量分析計LCMS-9030を使用して、モノクローナル抗体薬のトラスツズマブを分析した例を紹介します。解析ソフトウェアLabSolutionsInsightExploreCSDを用いて、取得したマススペクトルに対して多価イオン解析(デコンボリューション)を行いました。

2023.06.29

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