STQ法を用いたトリプル四重極質量分析計による食肉中の動物用医薬品一斉分析

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ユーザーベネフィット

- STQ法を用いたLC-MS/MS分析により、動物用医薬品の迅速で正確な定量が可能です。 - 全自動前処理装置ST-L400を用いることにより、作業効率化を実現し、良好な回収率を得ることが可能です。 - 18分で動物用医薬品129化合物の一斉分析が可能です。

はじめに

安全な畜水産物を安定的に生産するためには、疾病を予防・治療することが必要なため、多くの動物用医薬品が適用・投与されています。その中で食の安全性が確保されるよう、残留試験の結果や食品安全委員会で設定される一日許容摂取量 (ADI) に基づき、厚生労働省により畜水産食品中の動物用医薬品の残留基準値 (MRL) が設定されています。この残留基準値を超過した食品の流通は認められておらず、また、使用基準と異なる対象動物への使用に伴う残留は認められていません。これら規制が適正に実施されるためには、食品中の動物用医薬品の測定が迅速かつ正確に行われる事が必要です。 本稿では、高速極性切り替えによりハイスループットを実現したトリプル四重極質量分析計LCMS-8060を使用し、食肉中の動物用医薬品を迅速・簡単かつ高精度に分析にした例を紹介します。前処理には、QuEChERS法と固相カートリッジ精製を組み合わせ精製効率を高めたSTQ法を用いました。また、アイスティサイエンス社製の全自動固相抽出装置ST-L400を使用し、作業効率化を図りました。

2023.04.12

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