バーナ角度調整機能を用いたフレーム法による醤油中NaとKの測定

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はじめに

フレーム原子吸光法は迅速で安定した測定法ですが、吸光度の直線範囲が狭いため、多くの場合、直線範囲(目安としては 0.3~0.5 Abs 以下)に入るように元素の感度に合わせて測定試料の希釈倍率を変更する必要があります。希釈倍率が高くなると、希釈誤差、容器や添加試薬からの汚染が問題になる場合もあります。吸光度を調整するための方法としては、測定波長を変更する方法がありますが、適当な吸光度が得られる他の波長が存在しない場合も多くあります。これに対してバーナ角度による吸光度の調整は、約 1/20 まで連続的に変えることが可能であり、基本的にどの波長でも使用できます。ここでは醤油中の Na と K を、バーナ角度を変えて測定した例をご紹介します。

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