ラジアルフォージング加工によるEV用 モーターシャフトの評価

ダウンロード

ユーザーベネフィット

- AGX-VとTRViewXを使用することで、 JIS Z2241に準拠した金属材料の引張試験が可能です。 - Real-Time Strain View™を使用することで、試験中のひずみ分布の可視化が可能です。 - 静的引張試験を実施することで、ラジアルフォージング加工により力学特性が向上した領域の推定が可能です。

はじめに

近年、温室効果ガスの排出量削減に向けて、脱炭素化への流れが加速しています。その中でも自動車産業の電気自動車(EV)シフトが、脱炭素社会の実現に向けて大きな役割を担っていると言えます。EV化の普及に向けて、航続可能距離の向上が求められており、そのための車体の軽量化が開発テーマとして挙げられています。その中でも特にシャフトの軽量化は、単に航続距離の改善だけでなく、慣性力を抑えることによるモーターの応答性の向上が期待されるため、重要な開発テーマとなっています。ラジアルフォージング加工とは、中空シャフトの新しい鍛造技術のことで、ハンマー(金型)によって中空シャフトや中空軸の径方向から力をかける一方で、芯金を挿入し内径形状を転写させることで、内外径同時に成形することが可能です。 ラジアルフォージング工法で製造した中空シャフトは強度と軽量化を両立することが可能であることから、次世代シャフトの製造方法として注目されています。ラジアルフォージングのような鍛造加工においては、金属表面をたたいて変形させることで結晶を微細化し、強度を高めると共に目的の形状に成形します。よって、加工の影響が表層からどの程度の領域まで影響しているか把握することが重要になります。今回は、実際にラジアルフォージング加工品から試験片を切り出し、表層から内部にかけての位置による力学的特性を評価した例をご紹介します。

関連製品

一部の製品は新しいモデルにアップデートされている場合があります。