IRTracer-100
FTIRとTGAによる5Gの普及を支えるフッ素樹脂の特性評価
ユーザーベネフィット
- FTIRとTG-DTAを用いることで、加熱時の構造変化や熱安定性を評価することができます。 - ハイパフォーマンスATR GladiATRTMを用いることで、加熱環境を維持したまま効率的に測定が行えます。 - 示差熱・熱重量同時測定装置 DTG-60Hは微小な質量変化を検出できるため、様々な素材に適用できます。
はじめに
5G(第5世代移動通信システム)は、高速大容量、低遅延、多数同時接続という高機能を特徴とする新たな通信システムです。5Gの活用により、例えば、IoTで集積したデータなどのビッグデータを瞬時に確認し、AIで分析や学習ができます。これは、遠隔医療や在宅医療、自動運転、混雑予測などの実現に繋がり、私たちの生活に新たな技術やサービスをもたらします。 5Gの普及に向けては、スマートフォンなど各種端末に電気特性の良い高周波用プリント基板が必要になります。そのため、従来の基板に使用されていたFR-4(ガラス布にエポキシ樹脂を含侵させた材料で製造したプリント基板)やポリイミドを使用するガラスポリイミド基板に代わる新規素材が注目されています。代表的なものが、LCP(Liquid Crystal Polymer、液晶ポリマー)やフッ素樹脂です。本稿では、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)を用いてフッ素樹脂を加熱したときの構造変化を、また示差熱・熱重量同時測定装置(TG-DTA)を用いて加熱時の重量変化を評価しました。
2021.06.21
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