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はじめに

太陽電池は,結晶シリコン,薄膜シリコン,化合物系(CIS/CIGS),有機系(有機薄膜,色素増感)に分類されます。その中で,現在製造されている太陽電池の約 8 割が結晶シリコン型太陽電池と言われています。今後は原料シリコンの使用量が抑えられる薄膜シリコンや Si を使わない化合物系や有機系の普及が期待されています。 化合物系である CIS/CIGS は Si 以外の元素を用いた薄膜タイプです。CIS は Cu,In,Se の三種類,CIGS はCu,In,Ga,Se の四種類の元素からなる化合物半導体です。CIGS は正確には,Cu(In1-xGax)Se2 と表され,Ⅰ族の Cu,Ⅲ族の In,Ga,Ⅵ族の Se からなるⅠ-Ⅲ-Ⅵ2系化合物半導体であり,結晶構造はカルコパイライト構造です。光吸収層材料の物性のなかで最も重要なパラメータのひとつであるバンドギャップ(禁制帯幅)は,Ga 組成X を0から1まで変えることで,1.0eV~1.7eV の間で制御することができます。 ここでは,CIGS 薄膜太陽電池の高効率化のために必要な Mo 裏面電極の表面形状およびパターニング形状観察,CIGS 薄膜の組成および結晶構造の評価結果をご紹介します。

2016.07.11

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