使用潤滑油中の添加元素・磨耗金属・混入物質の分析:ICPE-9820

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はじめに

自動車や船舶などのエンジンオイルといった使用潤滑油の分析は,エンジンや他の機器の状態を診断する上で有効かつ重要な方法です。ASTM International 規格 ASTM D5185 では,使用潤滑油中の添加元素・磨耗金属・混入物質の測定法として有機溶媒希釈による ICP 発光分光分析法が採用されています。また,国内では JPI-5S-44-2011 使用潤滑油中の Fe,Cu,Al,Pb,Cr 及び Sn 分試験方法において ICP 発光分析法が採用されています。 今回,島津マルチタイプ ICP 発光分光分析装置 ICPE-9820を用い,使用潤滑油(市販自動車用潤滑油)と,参考として,その未使用潤滑油を有機溶剤で希釈し,ASTM D5185 で指定されている 22 元素の分析を行いました。ICPE-9820 は,プラズマトーチの縦方向配置と,炭素が析出しにくいプラズマトーチの採用により,酸素を導入せずに,有機溶媒試料を安定して分析することができます。

2015.04.06

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