ICH Q3D 医薬品元素不純物ガイドラインの ICP 発光分析法による分析

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はじめに

医薬品分野では,その安全性評価として元素(金属)不純物の分析が必要とされています。国内では,新規医薬品原薬中の測定に関するガイドライン(医食審発第 1216001 号)で,金属触媒は無機不純物として分類され,日本薬局方収載の試験方法又は適切な方法で検出し,開発段階で評価することとなっています。また,日米 EU 医薬品規制調和国際会議(International Conference on Harmonization of TechnicalRequirements for Registration of Pharmaceuticals forHuman Use:ICH)で,日米 EU の三極で調和した各種のガイドラインを作成しており,ICH Q3D として医薬品の元素不純物ガイドラインが検討されています。 この元素不純物の分析には,第十六改正日本薬局方の第一追補に一般分析法として収載されている,誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-AES),誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)のほか,原子吸光光度法が用いられます。このうち ICP-AES は,多元素分析の迅速性や簡便性,ランニングコストといった点から便利な分析方法です。 今回,島津マルチタイプ ICP 発光分光分析装置 ICPE-9820を用いて,ICH Q3D ガイドラインの対象 24 元素について分析を行いました。ICPE-9820 は,ミニトーチプラズマと全元素・全波長が同時分析可能な分光器により,高感度・高精度な分析を,ハイスループット・低コストで行うことができます。

2015.06.01

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