次世代シーケンサー(NGS)ライブラリーQuality Control(QC)への応用

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はじめに

次世代シーケンサー(NGS)は,その技術発展からde novoシーケンシング,変異・エクソーム・発現解析などに用途が拡がっています。さらに要求される解析処理能力に応じて機種を選択することが可能なため急速に普及しています。用途や機種に関係なく共通している点として,良質なシーケンシング結果を得るためにはNGS ライブラリーのサイズ分布と濃度を把握する必要があり, NGS を利用する上でそれらのQuality control(QC)は必要不可欠です。 これまで,NGS ライブラリーのサイズ分布確認にはアガロース電気泳動がその担い手として利用されてきました。また,濃度確認にはリアルタイムPCR 装置や蛍光分光光度計が必要とされてきました。 しかしながら,ライブラリー調製からQC までの操作は煩雑な手作業の連続であり,迅速,簡便,且つ安価なQC 方法が求められています。特に,Index タグ配列を用いた多検体同時シーケンシング技術の成熟に伴いQC を行うライブラリー数が増加傾向にあるため,その要望は一層高まりつつあります。 ここでは, この課題を解決するため自動電気泳動装置MCE-202 MultiNA を用いたNGS ライブラリーQC への応用について,マウスのRNA シーケンス解析を例にご紹介いたします。

2021.03.28