カラムスイッチングを用いたキラルアミノ酸分析法の開発

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はじめに

タンパク質を構成する 20 種のアミノ酸は、グリシンを除いて D/L の光学異性体が存在します。L-アミノ酸はタンパク質の構成要素や栄養源として体内に多量に存在します。一方、D-アミノ酸は L-アミノ酸に比べると極めて低いものですが、発酵食品の成分分析、脳神経系における生理機能やバイオマーカー、さらには健康や美容に関与する成分として、様々な分野で注目されています。 D-アミノ酸分析は多種多様なペプチドやアミノ化合物の妨害を受けることが多く、正確な測定には高感度で高選択的な分析法が求められています。また、従来のアミノ酸の光学分離分析では、アミノ酸の誘導体化や長時間の分離が必要とされていました。 本アプリケーションニュースでは、キラルカラムを用い、誘導体化を不要とした高速・高分離かつ高感度な分析をご紹介します。本システムでは、高圧流路切換バルブ(FCV)を用いて 2 種のキラルカラムを交互に使用し、広範囲な D/Lアミノ酸分析を全自動で実施可能です。

2017.03.16