卓上型MALDI-TOF MS を用いたポリマーの加熱劣化解析

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はじめに

近年、MALDI-TOF 型質量分析計は、合成物一般や高分子量化合物の簡便な分子量確認やプロファイリング用途として活用されることが多くなってきています。その理由として、このタイプの装置は、1 価イオンが生成し分子量が認識しやすい、質量範囲が広い、試料を乾燥してから測定するため溶媒の選択肢が広い、などの特長があるためです。 一方、ここ数年の社会情勢の変化などから、官庁大学・民間企業を問わず、このような用途の機器に関して、導入コストとランニングコストの双方の低価格化が強く求められてきました。卓上型 MALDI-TOF MS である MALDI-8020 はこのような市場ニーズに存分に応えることができる新製品です。本製品の特筆すべき点は、性能の要とも言えるフライトチューブが短くなったにも関わらず、従来機種と同等以上の性能を保持していることです。 昨今の素材・化成品の開発および品質管理においては合成ポリマー成型品の劣化状態を、耐久試験などとの関連で、分子レベルの変化を簡易かつ迅速に調べたいというニーズが増えています。本アプリケーションニュースでは、MALDI-8020 を用いて、ポリマーの加熱劣化解析を実施した例を紹介します。

2019.01.28

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