DPiMS-8060 による血漿中薬物の分析(1)-エベロリムスの定量分析-

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ユーザーベネフィット

- 血漿中に含まれる薬剤の濃度依存性のある分析が簡単にできます。 - カラムの劣化やコンディションに左右されない分析結果が得られます。

はじめに

血液や血漿中に含まれる薬剤の濃度測定は、研究や臨床サンプル分析の場面で頻繁に行われる分析の一つです。そのため、簡単かつ迅速に結果を得られる手法が求められています。現在、サンプル中の薬剤の濃度を測定する場合はLC/MSがよく用いられています。しかし、LC/MSはカラムを使用しているため、血液や血漿中に含まれるタンパク質など、代謝産物に由来するマトリックス成分を慎重に除く必要があります。前処理を怠るとカラムの劣化やコンディションの変化が起こり、分析結果に影響を及ぼす可能性があります。それ以外にも、不十分な前処理は装置の汚染の原因となりメンテナンス頻度の増加にもつながります。 本稿では、LCMS™-8045 へ装着した探針エレクトロスプレーイオン化(Probe electrospray ionization;PESI)ユニットDPiMS-8060 による分析方法を提案します。蛋白質除去のみの簡単な前処理のみで、市販血漿成分中に含まれるエベロリムスの濃度を計測した事例を紹介します。

2022.03.01

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