トリプル四重極型LC/MS/MS を用いたステロイド類および非ステロイド性抗炎症薬の同定および定量分析

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はじめに

スポーツドーピングはフェアプレーに反する行為であるとともに,選手の健康や社会的にも悪影響を及ぼすことから,WADA(World Anti-Doping Agency)の規定に基づいてスポーツドーピング検査が行われています。 主に筋肉増強を目的に使用されるアナボリックステロイド(AAS)や,抗炎症作用や免疫抑制作用をもつステロイド系抗炎症薬,麻薬,デザイナーズドラッグなどの化学物質が現在禁止物質として登録されています。また,非ステロイド系抗炎症 薬(NSAIDs,non-steroidal anti-inflammatorydrugs)は,痛みや炎症・発熱の治療に用いられる薬剤であり,禁止薬物には指定されていませんが,副作用があることからスポーツ選手の乱用が近年問題視されています。 ドーピング検査は選手生命そのものを左右する重大な決定を行う資料として用いられるため,検査する際の正確さと公平性が必要となります。これより,本アプリケーションでは,代表的なステロイド類および非ステロイド系抗炎症薬を用いて,複数の確認イオン比を用いた正確な同定法および,高感度測定の例をご紹介します。

2014.12.17

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