イオンペア試薬を用いない高極性化合物の不純物分析

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はじめに

逆相モードでカラムにほとんど保持されないような高極性化合物の分離に,イオンペアクロマトグラフィーが有効な場合があります。フッ素を含むLC/MS用のイオンペア試薬はよく使用されています。ただし,カラムやインターフェイスなどにイオンペア試薬が残留するため,他の分離モードに切り替える場合は洗浄に相当の時間を要することがあります。ここではイオンペア試薬を使用しない分析条件をご紹介します。両イオン交換型カラムを用い,移動相に酢酸および酢酸塩の水溶液のみ使用しました。通常イオンペアクロマトグラフィーで分離される化合物のうち,アミノグリコシド系抗生物質は数個の糖やアミノ糖などから構成されます。光吸収をほとんど示さず,アミノ基を有しイオン化が容易であるため,これらの検出には質量分析計が最も有用です。

2010.07.21

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