MALDImini™-1
小型MALDIデジタルイオントラップ質量分析計"MALDImini-1"を用いたN-結合型糖鎖解析- シアル酸結合様式異性体の識別と構造推定 -
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はじめに
タンパク質に対する N-結合型糖鎖修飾は様々な生体現象に関与することが知られています。特に、糖鎖末端に存在するシアル酸とその結合様式は、抗原性やウイルス感染など、多くの疾患にかかわる重要な因子であることが知られています。 シアル酸結合様式の判別には HPLC が主に用いられますが、シアル酸を多く有する糖鎖の場合は判別が困難である等の技術的課題がありました。近年では糖鎖の分析に質量分析計が広く利用されるようになりましたが、シアル酸残基はその不安定さから分析途上で脱離しやすく、また結合異性体が区別できないといった課題があります。 本稿では、血清由来の N-結合型糖鎖に対して、当社で開発したシアル酸結合様式特異的修飾法を用いてシアル酸残基を安定化し、小型 MALDI デジタルイオントラップ質量分析計"MALDImini-1"で検出・解析を行った例をご紹介します。
2019.06.26
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