トリプル四重極型LCMSMSによる血中トリグリセリド分析法の開発

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ユーザーベネフィット

- 血中のトリグリセリド47種類の分析を1サイクル11分(130分析/日)で行うことが可能です。 - トリグリセリド中の脂肪酸組み合わせ推定が可能です。 - ハイスループットスクリーニングによるバイオマーカー探索に有用です。

はじめに

トリグリセリド(TG)は、動物の重要なエネルギー貯蔵物質です。血液中ではエネルギー輸送という重要な役割を担いますが、過剰なトリグリセリドは、動脈硬化を促進させると考えられています。通常の血液検査ではトリグリセリドの総量が見積られていますが、トリグリセリドに結合する多様な脂肪酸についての定量的知見は得られません。 本稿では、トリプル四重極型LC/MS/MSを用いた血中トリグリセリドの分析法を【LC/MS/MS MRMライブラリ トリグリセリド】として開発しました1)ので、ご紹介いたします。構築した分析法は、分子量の異なる47種類の血中トリグリセリドを1分析11分(130分析/日)で測定することができます。また、195個のMRMデータの取得により、同一保持時間に溶出する脂肪酸由来のピークの組み合わせから、トリグリセリドの異性体を推定できます。本分析法を用いて市販のヒト血漿および血清サンプル3種を分析し、多変量解析によりトリグリセリドの微細なサンプル間差を捉えることができました。

2021.10.09

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