LCMS-8060NX
LC/MS/MSメソッドパッケージ 一次代謝物 Ver. 3によるラット脳中の一次代謝物の分析
ユーザーベネフィット
- 2つの分析法(イオン対メソッドと非イオン対メソッド)により、延べ198成分の一次代謝物の分析が可能です。 - Mastro™2 C18による新規イオン対メソッドにより、MRMでの分離が難しい糖リン酸の分離・検出が可能です。 - 医薬・食品・細胞工学研究における代謝解析手法としてご利用ください。
はじめに
メタボロミクスとは、生体内に存在する低分子代謝物を網羅的に解析する技術です。近年、医学研究分野においてメタボロミクスを活用することが多くなっており、組織や血液などを分析対象試料としたバイオマーカー探索の有効な手段として期待されています。 筆者らはトリプル四重極型質量分析計のMRMをベースとした一斉分析法「LC/MS/MSメソッドパッケージ 一次代謝物 Ver. 3」を開発しました。本メソッドパッケージには、イオン対メソッドと非イオン対メソッドの2種類が収載されています。従来のVer. 2よりも分析対象成分を大幅に拡張し、延べ198成分の代謝物分析が可能です。イオン対メソッドでは対象成分を従来の55成分から112成分に拡充し、分析カラムをMastro2 C18に更新しました。さらにイオン対試薬をジペンチルアミンに変更することで、糖リン酸の分離を改善しました。非イオン対メソッドではメバロン酸経路やシキミ酸経路の新たな代謝物経路上の化合物を追加し、対象成分は従来の97成分から141成分になりました。分析カラムをShim-Pack™ GIST-PFPPに変更しました。 本稿では、「LC/MS/MSメソッドパッケージ 一次代謝物Ver. 3」を用いて、ラット脳中の一次代謝物を網羅的に分析した事例をご紹介します。
2021.07.27
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