蛍光検出器RF-20AXS を用いた抗体医薬品の高感度糖鎖プロファイリング

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はじめに

抗体医薬品中の糖鎖は,抗原性,体内動態,高次構造の安定性等に関与することや,医薬品の安全性・有効性に影響を及ぼす可能性があることなどが知られています。また,抗体医薬品の培養条件の変動によって糖鎖が不均一になることも懸念されており,これら糖鎖を生産工程で管理する必要性が高まりつつあります。現段階では日本薬局方に糖鎖に関連する試験法は収載されていませんが,評価手法については広く求められています。 ここでは超高速液体クロマトグラフ“Nexera X2” と高感度蛍光検出器“RF-20AXS” を用いて,抗体医薬品中の糖鎖を分析した例をご紹介します。カラムには,Core-Shell 型高速分析用カラム“AerisTM PEPTIDE XB-C18” を用いました。このカラムはペプチドのような高分子化合物の分析において充填剤への浸透性が最適化されているため,抗体医薬品に含まれる糖鎖や夾雑成分の分離に有用です。

2021.03.28