Nexera™シリーズ
ビール中のイソα酸、α酸、フムリノンの高速分析とマルチデータレポートの活用
ユーザーベネフィット
- 高速分析条件を用いることで、ビール中のイソα酸、α酸、フムリノンを1分析あたり約5分で分析できます。 - マルチデータレポートの活用により、データを転記することなく定量値やグラフを自動で出力することができます。
はじめに
イソα酸はビールに含まれる苦み成分で、ホップ中に含まれるα酸が醸造工程で加熱され異性化することより生成されます。また、フムリノンも苦味成分であり、α酸が過酸化することにより生成されます。 苦味価の測定には 、一般に国際 苦味単位( IBU;International Bitterness Units)が用いられます。ビール中の苦味成分を溶媒抽出し、イソα酸の極⼤波⻑付近である275 nmの吸光度を分光光度計で測定し算出する方法です。簡便ですが、275 nmにUV吸収を持つ物質が含まれていると過⼤な値となる可能性があります。一方、HPLCではカラムで分離した後に吸光度を測定するので、より正確に各成分を定量することができます。 本稿では、EBC(European Brewery Convention)9.47を参考に、高速液体クロマトグラフNexera XRによるビール中のイソα酸、α酸、フムリノンの分析例を紹介します。紫外可視分光光度計UV-1900iでIBUを実測し、HPLCの結果と比較を行いました。また、高速分離条件とマルチデータレポートの活用も合わせてご紹介します。
2021.06.21
関連製品
一部の製品は新しいモデルにアップデートされている場合があります。