食品・飲料
LC-FLによる37成分のD/L-アミノ酸分析の自動化と酒類への応用
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ユーザーベネフィット
- 37成分のD/L-アミノ酸を短時間に簡単な操作で分離定量可能です。 - 20試料あたりに要する作業時間や労力を1時間以上削減できます。 - 誘導体化反応時間の一定化により、再現性の高い結果が得られます。
はじめに
アミノ酸は、L体およびD体の鏡像異性体(ただし、不斉炭素を分子内に持たないグリシンを除く)を持ちます。Lアミノ酸とは対照的に、D-アミノ酸に関する研究は少なく、食品や食材の呈味性、保存性、香気性などに対する D-アミノ酸の役割は最近までほぼ不明でした。しかしながら、最近では発酵食品や生体試料には、多くのL-アミノ酸以外に数種のD-アミノ酸が含まれていることが知られるようになり、それに伴ってアミノ酸のD/L分離の需要が高まっています。さらに、D-アミノ酸はL-アミノ酸に比べ食品中や生体内において微量であるため、高濃度に存在するL-アミノ酸と分離し定量することが求められます。 本稿では、キラル構造を持つ誘導体化試薬を用いて、ジアステレオマーにしたD/L-アミノ酸を逆相モードで分離し、蛍光検出した結果をご紹介します。併せて、誘導体化および分析の自動化検討についてもご紹介します。
2021.01.21