4種類のトコフェロールの分離および植物油中の定量分析

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ユーザーベネフィット

- 約4分で4種類のトコフェロールを分離し、同時に分析可能です。 - 植物油中の4種類のトコフェロールを定量できます。 - 多くの有機溶媒に比べて安価な二酸化炭素を移動相に用いるため、ランニングコスト削減効果が期待できます。

はじめに

トコフェロールは、ビタミンEを構成する化合物グループの一つであり、抗酸化作用を持つ健康維持に重要な栄養素です。この抗酸化作用により、神経伝達と筋肉機能の補助、血栓構築の予防、さらに免疫システムが向上することが知られており、この栄養素は植物油やナッツなどに豊富に含まれています。 超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)に用いられる二酸化炭素は、n-ヘキサンと同程度の極性を示すため、順相モードの液体クロマトグラフィー(HPLC)と同様の分離に用いられます。さらに、超臨界流体は、液体に比べて約100倍の拡散係数および約10分の1の粘度というユニークな性質を持っています。 トコフェロールにはα、β、γ、δの4種類が存在し、それぞれ少しずつ違う分子構造をとります。従来、トコフェロールの分析には順相モードのHPLCが主に用いられてきましたが、この分析をSFCに移行することで、超臨界二酸化炭素の特性により分離を維持したまま、より高速な分析が実現できます。 本稿では、SFCを用いた4種類のトコフェロールの一斉分析および植物油中のトコフェロールの定量分析を行った例をご紹介します。

2022.02.24

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