燃料エタノール中の塩化物イオンおよび硫酸イオンの分析

ユーザーベネフィット

- ASTM D7319-07に準拠した燃料エタノールの中の塩化物イオン、硫酸イオンの評価を簡便に実施できます。 - 直線性、再現性の良いデータを取得することができます。 - 分析時間の短縮と操作性の向上が実現できます。

はじめに

植物由来の代替燃料として燃料用エタノールが知られています。燃料用エタノールは環境に配慮した再生可能エネルギーであり、ガソリンと混合して自動車燃料としても用いられています。しかし、塩化物イオンや硫酸イオンが存在すると、エンジン中で残渣を形成しエンジンの機能低下を引き起こすことも知られています。ASTM D4806-08a1）では燃料エタノールに関する規格が定められており、燃料エタノール中に含まれる塩化物イオン濃度は40 mg/kg以下、硫酸イオン濃度は4 mg/kg以下と定められています。ASTMD7319-072）ではイオンクロマトグラフィーによる燃料エタノール中塩化物イオンおよび硫酸イオンの分析法が収載されています。 本稿ではサプレッサ式イオンクロマトグラフHIC-ESPによる、 ASTM D7319-07に準拠した塩化物イオンおよび硫酸イオン分析についてご紹介します。

2022.03.17