TG/GCMSによる分析(I) -エポキシ樹脂Analysis of Epoxy Resin by TG/GCMS system-

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はじめに

熱重量測定(TG)装置は熱分解による試料の質量変化を定量するための装置です。一方,発生ガスを分析する手段としてGC,IR,MSなどが考えられますが感度定性能力を考慮するとGCMSが最もすぐれています。この2種類の分析機器を組合わせたのがTG/GCMS結合装置です。このシステムを用いて,エポキシ樹脂の硬化反応時に発生するガスを測定しました。一般に,エポキシ樹脂の硬化反応は縮合反応と異なり,質量変化は伴わないはずですが,定速加熱という条件下では,TG曲線にわずかな変化が検出されます。この変化は,どのようなガスの発生によるものかを検討しました。 さらに硬化後のエポキシは,比較的低い温度で分解しますが,どのような結合部から分解するかも合せて検討しました。

2021.03.28