GCMS-QP™2020 NX
HS-GC/MS法を用いた再生PET中のアセトアルデヒド、リモネンの分析
ユーザーベネフィット
- ヘッドスペースサンプラ(HS)を用いることで、樹脂中のアセトアルデヒド、リモネンを、樹脂を溶媒に溶解することなく、測定できます。 - HS-GC/MSを用いることで、夾雑物が多く判別が難しい目的成分の定性・定量を行うことができます。 - HS-20 NXを用いることで、低沸点から中沸点までの成分を高感度で分析できます。
はじめに
地球を取り巻く環境問題の一つに、プラスチックごみがあります。家庭から排出されるごみの重量の2~3割、容積の6割を容器包装廃棄物が占めています。中でもPETボトルは軽くて丈夫なため、飲料用ボトルをはじめ、様々な容器に広く利用され、その再利用も検討されています。日本におけるペットボトルの回収率は96.7%、リサイクル率88.5%と高水準であり、ヨーロッパは約4割、アメリカは約2割にとどまっています。 これらのPETリサイクルに関して、日本のリサイクル業者の間では、品質に関する独自の取り組みが行われています。その一つに、ガスクロマトグラフー質量分析計(GCMS)を用いる方法が挙げられます。ガスクロマトグラフー質量分析計(GC-MS)は、夾雑物が多く判別の難しい試料でも、対象成分のピークを特定し、ターゲットとする物質の定性、定量を行うことができます。 アセトアルデヒドは水飲料から、リモネンは柑橘系飲料からPET容器に残留しやすい物質として知られているため、本稿では、 GCMS-QPTM 2020 NX / HS-20 NXを用いて、PETボトル中のアセトアルデヒド、及び、リモネンの定性、定量分析行った例をご紹介します。
2024.03.13
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