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はじめに

食品の開発時には、理化学検査・微生物検査・官能評価が実施され、客観的な指標に基づき賞味(消費)期限が設定されています。現在のような商品数が膨大で、かつ商品サイクルが短い市場においては、賞味(消費)期限内の安全性及び品質は十分に担保されていますが、個々の商品ごとの劣化の特徴を把握することは難しくなっています。加えて、商品開封後の消費者の賞味(消費)期限に関する認識も様々であることから、経時劣化を予測する方法が求められています。 食品の劣化は微生物、水、酸素、温度および光などによって引き起こされ、タンパク質、炭水化物や脂肪といった高分子は低分子へと分解します。例えば、タンパク質の場合にはペプチドやアミノ酸に分解した後、アミンや有機酸が生成することが知られております。 本稿では、開封後の牛乳の劣化の様子を追跡することを目的としました。アミノ酸や有機酸、糖などの親水性成分をSmart Metabolites Database™により同定し、それらの成分の経時的な変化を多変量解析ソフトウェア Traverse MS™により解析を行った結果を紹介します。

2020.07.07

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