トラップヘッドスペース(THS)を用いた香気成分の分析

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ユーザーベネフィット

- 電子冷却トラップの高い濃縮率により低沸点成分から高沸点成分まで一度に短時間で分析することが可能です。 - スタティックヘッドスペース(SHS)分析の20倍以上の感度が得られます。

はじめに

香気成分の測定法には多機能オートサンプラーを利用した濃縮法が利用されますが、導入コストが高く、操作やメンテナンスが難しいという課題があります。 HS-20 NX Trapは水質分析などに利用されるヘッドスペースサンプラーに電子冷却トラップを搭載したトラップヘッドスペースサンプラーで、多機能オートサンプラーに比べて安価で操作も簡単です。 スタティックヘッドスペース法(SHS)であるループモードでは、ヘッドスペース1 mLを取り出すのに対して、トラップヘッドスペース法(THS)であるトラップモードでは、ヘッドスペースの約90 %(20 mLバイアルに固体試料を入れた場合は約18 mL)を取り出せます。そのため主成分だけではなく微量でも香気全体に影響を与えるような成分の検出・定性が容易です。また電子冷却トラップはトラップを室温以下に冷却できるため、低沸点成分の回収率も低下しないという特長があります。 本稿では、食品・香辛料の香気成分の測定結果をSHSとTHSで比較紹介します。

2021.08.03

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