GCMS-QP™2020 NX
電子タバコリキッド中の2,3-Butanedione、2,3-PentanedioneおよびAcetoinの分析
ユーザーベネフィット
- 中国で規制が検討されている電子タバコリキッド中の添加剤成分について分析することができます。 - 電子タバコリキッドに含まれる香料の2,3-Butanedione、2,3-PentanedioneおよびAcetoinを簡単な試料調製で高感度かつ再現性よく分析することができます。
はじめに
電子タバコはタバコを模した電子機器であり、電子タバコリキッド(e-liquid)を加熱することによって煙のような蒸気を発生させ、その蒸気を吸うことでタバコのように使用されます。e-liquidはグリセリン、プロピレングリコール、水が主成分の粘性の液体で、香料や植物エキスなどの添加剤を添加することによって、様々なフレーバーがつけられています。e-liquidの香料には通常、 2,3-Butanedione、2,3-PentanedioneおよびAcetoinなどといった食品業界でも一般的に使用される添加剤が使用されます。しかし、これら香料の過剰摂取はヒトの健康に悪影響を及ぼす可能性があり、電子タバコにおいても近年では規格や規制が検討されつつあります。例として、China Electronics Chamber of Commerce(CECC)は、e-liquid中の不純物を厳しく制限する規格として、” Technical specification for safety of eliquid (draft for comment)”を作成しています。この規格では、 2,3-Butanedione、2,3-PentanedioneおよびAcetoinの含有量が20 mg/kgを超えないことが規定されています。 本報では、ガスクロマトグラフ質量分析計GCMS-QP2020NXを用いて、このような規格に基づいたe-liquid中の2,3-Butanedione、2,3-PentanedioneおよびAcetoinの含有量を定量する分析方法について紹介します。この方法によって簡単な試料調製で、高感度かつ再現性よくe-liquid中の2,3-Butanedione、2,3-PentanedioneおよびAcetoinの含有量を測定することができます。
2022.05.12
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