加熱脱離GC-MSシステムを用いた室内空気中の揮発性有機化合物の分析

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ユーザーベネフィット

- 加熱脱離GC-MSシステムにて、VOCsを高感度・高精度に分析することが可能です。 - スキャン/SIM同時測定(FASST)により、定量・定性分析を一度に行えます。 - 室内空気中のVOCsを測定することにより、周辺環境の情報を得ることが出来ます。

はじめに

揮発性有機化合物(VOCs)は、塗料や家庭用品から発生する室内空気中の汚染物質とされており、時には外部から侵入することもあります。目や鼻の炎症、肝臓や中枢神経系への障害といった人体への重大な健康被害を引き起こす可能性があり 、VOCsをモニタリングすることが重要です。 空気中のVOCsは、加熱脱離GC-MS(TD-GCMS)を用いることで分析可能です。国際標準化機構(ISO)16000-6-2011は、TD-GCMSを用いてスキャンまたはSIMにて各VOCを定量することを認めています。しかしながら、SIMで分析するとターゲット化合物のみ同定することになり、他のVOCsを確認することが困難です。一方、スキャンでは低い定量下限を満たすことができない場合があります。そこで、スキャンとSIMを同時に測定することが理想です。 本アプリケーションニュースでは、TD-GCMSを用いた室内空気中のVOCs分析結果を示します。スキャン/SIM同時測定(FASST, Fast Automated SCAN/SIM Type)によって、ターゲット化合物の定量とターゲット以外のVOCの同定を同時に行うことができます。

2023.12.25

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