
GCMS-QP™2020 NX
- 加熱脱着前処理装置TD-30Rを用いることで、簡便な操作で塗料中のVOCを測定できます。 - 試料を正確に脱離させることで、再現性や直線性の良い結果が得られます。 - 加熱脱着試料は合計120本搭載できるため、多検体を一斉に精度よく分析できます。
現在、塗料は装飾や機能性材料として、工業製品や生活用品など、広範囲に利用されています。一方、人々の環境保護と健康意識の高まりに伴い、塗料の安全な使用について関心が集まっています。塗料中の有害物質は、原材料や生産加工における化学処理の工程で混入します。その中でも揮発性有機化合物(VOCs)は、製品表面から揮発し、毒性、刺激性、発がん性などを示したり、体に不快な反応を引き起こすことにより、健康へ大きな影響を与えます。 近年、中国では大気汚染防止の政策を強化し、塗料中のVOCsの含有量などに厳格な限度基準を示しており、中国向けに輸出製品を生産する企業は対応を求められています。 本稿では、中国の国家基準であるGB/T 37884-2019「塗料中の揮発性有機化合物の排出量の測定」を参考にし、加熱脱着装置TD-30Rとガスクロマトグラフ質量分析計GCMSQP2020 NXを用いて、塗料中のVOCsを測定した例をご紹介します。
2021.02.17
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