低分子医薬品
ポリ塩化ビニリデンを主成分とする合成樹脂中の塩化ビニリデンの分析
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はじめに
食の安全・安心に関する関心の高さから,食品包装材に残留する有機溶剤類が注目されています。 「食品衛生法-食品,添加物等の規格基準 第3器具および容器包装」には,食品包装材の材質ごとに規格や基準が定められ,試験方法が示されています。 ポリ塩化ビニリデンは透明で,耐水性,耐薬品性,ガスバリヤー性に優れ,耐熱温度も140~170 ℃と高いのが特長で,家庭用のラップフィルムのほか,食品充填後に高温加熱処理する包装用フィルムとしても使用されています。 塩化ビニリデンは,ポリ塩化ビニリデンの原料モノマーで,長期間の経口暴露で肝臓や腎臓に影響を及ぼすと言われています。塩化ビニリデンの未反応体が製品中に残存することがあるため,食品衛生法では個別規格として,ポリ塩化ビニリデンの材質試験を設定しています。 本アプリケーションニュースでは,ポリ塩化ビニリデンを主成分とする合成樹脂中の塩化ビニリデンの分析例についてご紹介します。
2013.07.15