シアノプロピル系カラムによる脂肪酸メチルエステルの分離挙動

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はじめに

植物油は融点が低い不飽和脂肪酸が多く含まれており,常温では液体です。マーガリン,ショートニング等を製造する際,この不飽和の部分に水素を添加して飽和脂肪酸に変化(硬化)させ融点を上げています。この硬化過程で,身体には好ましくないとされるトランス体の脂肪酸が生成されるため,脂肪酸の異性体組成の分析が重要となってきています。 脂肪酸メチルエステルのガスクロマトグラフィーでの異性体の分離,特にcis体とtrans体の分離にはシアノプロピル系の強極性キャピラリカラムが用いられます。今回BPX-90とRtx-2560の二種のカラムを用いC18脂肪酸異性体の分離挙動の検討を行ないましたのでご紹介します。

2010.04.07