アプリケーション | SHIMADZU 核酸医薬ソリューション : 株式会社島津製作所

核酸医薬品の開発や評価のアプリケーション事例を紹介しています。より詳細な情報は島津アプリケーションニュースに掲載しています。資料をご希望の方は,是非お問い合わせください。

分離分析

NEW

01-00558-JP
オリゴヌクレオチドの逆相イオンペアクロマトグラフィーによる分離条件探索

<紹介>
オリゴヌクレオチド及び関連不純物に対して、最適な分離条件を探索する一連のワークフローを、分析法開発支援ソフトウェアLabSolutions MDを用いて効率化することが可能です。
逆相イオンペアクロマトグラフィーでは、移動相に使用するイオンペア試薬の添加濃度や有機溶媒組成により分離パターンが変化し、その挙動はオリゴヌクレオチドの鎖長や塩基構成、修飾結合の有無等によって異なるため、対象配列ごとに分離を最適化することが重要です。本稿では鎖長及び修飾結合の異なるオリゴヌクレオチド及び関連不純物に対してLabSolutionsMDを活用し、「初期スクリーニング」及び「最適化」の各フェーズにて最適分離条件探索を効率化した事例、さらにシングル四重極質量分析計LCMS™-2050を用いてオリゴヌクレオチド及び関連不純物のピークを正確にトラッキングが出来たことを併せてご紹介します。

01-00227-JP
イオン交換クロマトグラフィーを用いたオリゴヌクレオチド分析における移動相pH 変化が分離に与える影響と対応策

<紹介>
イナートUHPLC システムは短鎖オリゴヌクレオチドを塩基単位で分離し,再現性の良い測定 を可能にします。

核酸医薬品は主に化学合成により製造されますが,その合成工程で伸長不良や保護基の除去不良などによる多くの不純物を生じるため,目的のオリゴヌクレオチドの適切な分離・精製が大きな課題となっています。その対応として,りん酸基などを含む金属配位性化合物の吸着を抑制するために設計されたイナート UHPLC システムが有用です。
本稿では,合成目的の配列のオリゴヌクレオチドと鎖長の異なる配列を合成工程由来の不純物と想定し,それらを分離した例をご紹介します。さらに,移動相 pH 変化の分析結果への影響について検討した結果についてもご報告します。

C190-0555
逆相イオンペアクロマトグラフィーによるオリゴヌクレオチド分析における分析条件の最適化

<紹介>
目的のオリゴヌクレオチドの分離にイナートUHPLCを用いることで離精度が向上します。さらに最適な移動相・イオンペア試薬を選択することで,逆相イオンペアクロマトグラフィーで核酸医薬品を効率的に分離できます。

核酸医薬品は主に化学合成により製造されますが,その合成工程で伸長不良などによる不純物を生じるため,目的のオリゴヌクレオチドの適切な分離・精製が大きな課題となっています。HPLCによる分析の場合,一般的に用いられるモードのひとつに逆相イオンペアクロマトグラフィー(RP-IP)があります。RP-IPでは,移動相に使用する有機溶媒,イオンペア試薬の種類や濃度により分離パターンが変化します。その変化の挙動は配列中の塩基構成や鎖長,修飾核酸の有無などによって異なることから,目的配列の分離に適した条件に最適化することが重要です。
本稿では,鎖長の異なるオリゴヌクレオチドを分離することを目的として, RP-IPを用いた分離条件の最適化事例をご紹介します。

分子量測定・配列確認

NEW

01-00595-JP
LabSolutions Insight™Biologicsを用いたオリゴヌクレオチド不純物解析ワークフロー

<紹介>
核酸医薬品として安全性や有効性の確認のため、不純物の網羅的な検出と同定が必要となります。四重極飛行時間型質量分析計LCMS-9050およびオリゴ核酸配列確認ソフトウェアLabSolutions Insight Biologicsを用いた不純物解析ワークフローが有効です。
本稿ではホスホロチオアート修飾された20-merオリゴヌクレオチドの粗体を測定に供した結果をご紹介します。MS1データから網羅的な不純物同定を行い、鎖長違い、塩基欠損体、イオン付加体など30以上の不純物が確認されました。さらにMS2データのフラグメントスペクトルから、主成分だけでなく0.5%の存在比である不純物に対しても、高い配列カバー率が得られました。

NEW

01-00480-JP
卓上型MALDI-TOF MS“MALDI-8030”を用いたアンチセンス核酸の配列確認

<紹介>
マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法は、基本的には試料のフラグメント化を起こさずソフトにイオン化することのできる技術であり、シンプルに核酸医薬品の合成確認を行うことが可能です。さらに特殊なマトリックスを使用しレーザー強度を上げることで、イオン化と同時にフラグメント化するインソース分解(in-sourcedecay;ISD)を起こすことで、得られたスペクトルを構造解析に利用することもできます。
本報では卓上リニア型MALDI-TOFMS(MALDI-8030)を用いてISD測定を行い、合成アンチセンス核酸の配列解析を行った例をご紹介します。ISD測定により単純開裂に基づく解釈が容易なマススペクトルが得られることから、解析の省力化を実現することができます。

01-00245-JP
MALDI-8030とLCMS-9030を用いたオリゴ核酸の分析

<紹介>
LCMS-9030を用いて精密質量測定,そしてMALDI-8020 組み合わせることでより簡単に配列確認を行うことができます。

質量分析を用いた核酸の特性解析が可能ですが,高分解能かつ高精度なESI質量分析計が核酸の精密質量測定を可能にする一方で,これらESI-MSを用いたルーチンの核酸配列分析は依然として難しいのが現状です。これらの汎用的なESI-MS/MS技術を用いても完全な内部オリゴ配列が得られることはまれです。一方,MALDI-TOFMSを用いたIn Source decay (ISD) は,装置としては高性能ESI-MSのような精密質量測定のための十分な仕様を有していないにもかかわらず,核酸のシーケンス解析を行う有用な方法です。本稿では, ESI-QTOFであるLCMS-9030および正負イオンモードを搭載した卓上型リニアモードMALDI-TOFMSであるMALDI-8030を用いた核酸のキャラクタリゼーションの例について報告します。

12-MO-482-JP
卓上型両極性MALDI-8030を用いた合成オリゴヌクレオチドの負イオンモード分析

<紹介>
卓上型両極性MALDI-8030には塩付加物の干渉を除去し,試料調製と質量スペクトルの解釈を簡単にする負イオン化モードの測定が可能です。

MALDI-TOFMSは,オリゴヌクレオチドを分析するために広く使用されている確立された技術で,迅速で簡単であり,配列だけでなく分子的同一性に関する情報を提供できます。正イオンモードによるオリゴヌクレオチド分析の課題の1つは溶液中でのナトリウムまたはカリウム付加物の形成であり,このため,クリーンアップ工程が行われないと,感度およびピーク分解能の低下をもたらします。一方,負イオンモード分析では,塩付加物はほとんど検出されません。ここでは,卓上型両極性MALDI-8030 を用いて嚢胞性線維症 (Phe508del変異) の遺伝子型決定の適用例をご紹介します。塩付加物の干渉を除去し,試料調製と質量スペクトルの解釈を簡単にする負イオン化モードの利点を示します。

B67
核酸医薬品の合成確認 -MALDI-TOF MS による迅速簡易配列確認-

<紹介>
遺伝情報の担い手であるDNA やRNA のような核酸を医薬品として利用したものを「核酸医薬品」と呼びます。この核酸医薬品は,従来の低分子医薬品や抗体医薬品では対象と出来ないmRNA(messengerRNA)やmicroRNA をターゲットとすることが可能なため,これまで治療が困難であった遺伝性疾患などに対する次世代の革新的治療薬として期待されています。
 核酸医薬品には,mRNA に結合してタンパク合成を制御する機能を持つsiRNA やmicroRNA の機能補強のためのmiRNA などから,タンパク質に結合することでタンパク質の機能を阻害するアプタマー,さらにリボザイムのように標的RNA を直接切断する機能をもつものなど様々な種類がありますが,その基本的な構造は,DNA やRNA を構成するアデニン,チミン,グアニン,シトシン,ウラシルといった(デオキシ)ヌクレオチドが数十個繋がった鎖状になっています。
 この核酸医薬品は,抗体医薬品のように培養細胞などで合成する必要は無く,化学合成を行うことが可能ですが,得られる分子は質量が数千~数万の中程度の大きさの分子となります。合成した核酸医薬品が,想定した塩基配列を正しく踏襲しているのか否かを確認することは,医薬品の機能を担保する上で重要な品質特性となります。
 本稿では,合成核酸の分子量確認と塩基配列確認をMALDI-TOF MS で実施した例を報告します。

定量解析

C231
LCMS™-8060 を用いた核酸医薬品の定量性の検証と分子量確認

<紹介>
 核酸医薬品は,各種疾患の原因となる標的遺伝子,あるいは標的タンパク質に結合することで薬効を発揮する合成オリゴヌクレオチドです。
 ここでは,トリプル四重極型質量分析計LCMS-8060 を用いた20 塩基の2’-MOE 修飾オリゴヌクレオチドの分析例をご紹介します。MRM モードによる検量線作成では,1~300 ng/mL の範囲で直線性が得られ,スキャンモードで得られた多価イオン質量スペクトルからデコンボリューションにより分子量を確認しました。

C219
siRNA 型オリゴヌクレオチドのLCMS™-8060 による定量分析と分子量確認

<紹介>
 核酸医薬品は,標的RNA やタンパク質に特異的に結合するようにデザインされた合成オリゴヌクレオチドです。これまでに承認されている核酸医薬品の多くはアンチセンス型ですが,その他にもアプタマー型とsiRNA 型が承認されています。核酸医薬品の多くは20 塩基程度であり,分子量は6000 程度になります。原薬の分子量確認にはMALDI-TOF 型やQ-TOF 型のLC/MS などの精密質量分析が用いられます。一方,薬物の血中動態解析などの定量分析では,高感度でダイナミックレンジの広いトリプル四重極型質量分析計が汎用されています。
 ここでは,siRNA 型核酸医薬品の原薬分析を想定し,合成二本鎖オリゴヌクレオチドのトリプル四重極型質量分析計LCMS-8060 による分析例を紹介します。SIM(Selected ionmonitoring)による定量性の確認を行いました。SIM モードによる検量線作成では,1 fmol~10 pmol の範囲で直線性を確認できました。加えて,多価イオン質量スペクトルのデコンボリューションにより分子量を確認しました。

C215
四重極飛行時間型質量分析計LCMS™-9030を用いた核酸医薬品の分子量確認と定量性の確認

<紹介>
 核酸医薬品は,各種疾患の原因となる標的遺伝子,あるいは標的タンパク質に結合することで薬効を発揮する合成オリゴヌクレオチドです。これまで8 件の核酸医薬品が承認されており,その多くは20 塩基程度の鎖長となります。
 ここでは,Q-TOF 型質量分析計LCMS-9030 を用いた分析例をご紹介します。核酸医薬品としては,20 塩基の2’-MOE修飾オリゴヌクレオチドを用いました。精密質量分析では誤差3 mDa(0.05 ppm)で分子量確認ができました。LCMS-9030 のMRM モードによる検量線作成では,1~1000 ng/mLの範囲で直線性を確認できました。

熱安定性の評価

NEW

01-00484-JP
新しいTm解析システムを用いた核酸医薬品の熱安定性解析

<紹介>
核酸医薬品の熱安定性指標として融解温度(Tm値)が中心的な役割を果たしています。Tm値は二本鎖の核酸の50%が一本鎖に解離する温度であり、一般にこの温度が高いほど熱的に安定と言えます。
本報では紫外可視分光光度計UV-2600iとTm解析システムを用いて、アニーリング(前処理)からTm値の解析(中線法、微分法)までを全て自動で実施した例をご紹介します。本システムと島津LabSolutionsDB/CSシステムと連携させることで、データインテグリティを強力にサポートします。

01-00322-JP
核酸医薬品の熱安定性(Tm)解析と熱力学特性評価

<紹介>
Tm値は重要な指標ですが,この値だけで熱的安定性を説明することはできません。Tmを用いて薬物活性の指標であるギブズの自由エネルギーの変化量,エントロピー変化量やエンタルピー変化量といった熱力学的特性が得られます。これによって核酸医薬品本来の安定性や活性度の指標を得ることができます。

A618
Tm 解析システムによる核酸医薬品の熱安定性解析

<紹介>
 近年,核酸医薬品をはじめとした機能性核酸が注目されています。この機能性核酸の開発や評価を行う上で,構造や機能を支配する因子である熱安定性を把握することは重要です。また,PCR やDNA マイクロアレイなど核酸のハイブリダイゼーションに基づく手法においても熱安定性解析が不可欠となっています。
 今回,紫外可視分光光度計UV-1900i とTm 解析システムを用いて核酸の熱安定性解析Tm 解析を行いました。本システムを用いることにより,核酸のTm 値を簡便に算出できます。

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