CELLFLOATシリーズ - アプリケーション
三次元回転浮遊培養装置
CellPet CUBE を用いた細胞塊培養
オルガノイド培養例:HepG2 肝オルガノイドの培養
CellPet CUBE で肝オルガノイドを培養し,適切な球形のオルガノイドが得られました。また,得られた肝オルガノイドのアルブミン産生量,CYP 活性を評価した結果,平面培養に対して明確な増加が見られました。

使用細胞:HepG2,HUVEC,MSC(混合培養) 培地:DMEM/FBS + ECM + MSCBM
肝オルガノイド
アルブミン産生量
CYP活性
円盤型培養容器の特長

上記の肝オルガノイドなど,酸素要求性の高い大型のオルガノイドや分化細胞,癌細胞の細胞塊の培養を可能にする培養容器です。
酸素要求性に片面の大型シリコン膜を採用
片面をガス透過性のあるシリコン膜にすることで,酸素要求性のある細胞の培養を可能にします。
シンプルな内部構造で大型細胞塊の培養が可能
内部構造不要な培養容器とすることで,大きく崩れやすい細胞塊の培養を可能にします。
大口径の導入口で足場材を使った培養に対応
Φ約2 cmの導入口により,スポンジ等の足場材や培養シートを用いた組織培養に対応します。
CellPet 3D-iPS を用いたiPS細胞塊形成
iPS細胞塊の回転浮遊培養とその評価
ベッセル型培養容器に細胞懸濁液を導入して3日間培養しました。培養期間中に培地交換作業は行わずに細胞数は3.6倍に増殖し,多数のiPS細胞塊を得ました。
また,得られた細胞塊の形状とサイズは良好であり,未分化性を維持していることを確認しました。
良好な球形を示すiPS細胞塊
多くの細胞塊がΦ200 ~ 400 μm まで成長
平均直径:301.4 µm,標準偏差:σ=60.4 µm*1
ラベルフリーイメージングシステムCell3iMagerにて撮像(詳細はオプションページ)
未分化性の評価
未分化マーカーの遺伝子発現量は通常の平面培養と同程度*1
*1 データ提供:大阪大学工学部山内研共同プロジェクト 植村特任教授
培養条件
使用株: iPS細胞 253G1株
培 地: StemFit® AK02N 培地(Ajinomoto)
ROCK阻害剤Y-27632添加*2
*2 Y-27632 などのROCK阻害剤を用いたヒト多能性幹細胞の培養における使用に関しては,第三者特許権(第5721111号)のライセンス許諾が必要です。(本システムのご導入により,これらライセンスが許諾されるものではありません。)詳細は,理化学研究所(license@riken.jp)にお問合せ下さい。
ベッセル型培養容器の特長
簡便に必要な量のiPS細胞塊を培養することが可能です。
培養容量の調整に対応
シリンジのようにプランジャで培養に使う体積を調整できます。
10 mLベッセル型培養容器なら,最小2 mL の培養に対応します。
増殖率改善にガス透過性のある樹脂を採用
ガス透過性のある樹脂により,iPS細胞塊の増殖率を改善します。
CELLFLOATシステムによる維持培養

培養したiPS細胞塊の分化能評価
CellPet 3D-iPS で培養したiPS細胞塊が適切な分化能を有していることを確認するため,iPS細胞塊を分化培養しました。
ウェルプレート上に細胞塊を播種し,各胚葉へ分化培養させ,それぞれの胚葉に特徴的なマーカー遺伝子の発現量をqPCRにより評価しました。
細胞塊は周辺に広がり,その周辺に
分化した細胞が増殖している様子が
確認できます。
遺伝子発現評価
未分化マーカー
内胚葉マーカー
中胚葉マーカー
外胚葉マーカー
細胞塊は,分化培養に伴い未分化マーカーの遺伝子発現が抑制され,各胚葉系マーカーの遺伝子発現の亢進が確認されました。
CELLFLOAT,CELLPET 3D-iPS,CELLPET FTは株式会社ジェイテックコーポレーションの商標です。
StemFitは味の素株式会社の登録商標です。