NexisSCD-2030 - 特長

化学発光硫黄検出ガスクロマトグラフシステム

業界水準を超える高い信頼性

優れた長期安定性,高い等モルレスポンス性により,信頼性の高い分析を実現します。

安定的な反応を実現する高効率レドックスセル

業界初の横置き方式を採用したレドックスセルは,セル内の反応領域と反応時間を十分に確保することでサンプルの酸化還元反応を促進します。これにより,高カラム流量でサンプルが導入されても安定性の高い分析を実現します。

優れた長期安定性

新設計の高効率レドックスセルにより,長期的に安定した分析が実現できます。
ガソリン中の硫黄成分として測定される4つの硫黄化合物について,内部標準物質Diphenyl sulfideとの面積比の変動を16日間モニタリングしました。この分析はASTM D5623で行われるものです。16日間における面積比相対標準偏差は1.2~1.9 %となり,優れた安定性を示しました。

ASTM D5623記載の分析条件で,硫黄濃度各10 ppm(w/w)の硫黄化合物を測定し,Diphenyl Sulfideの面積値に対する各成分の相対面積比を算出しました。良好な等モルレスポンス性が得られました。

高い等モルレスポンス性

ガソリン中の硫黄成分分析(ASTM D5623)の分析条件により測定された硫黄化合物の相対面積比を求めました。Diphenyl sulfideに対する面積比を求めたところ,構造の異なる化合物でありながら近い感度を示すことが分かります。これを等モルレスポンス性といい,標準試料が入手できない化合物でも,他の化合物の検量線を用いて,おおよその濃度を知ることができます。Nexis SCD-2030 が高い等モルレスポンス性を有していることが分かります。

飛躍的に向上した生産性

優れたメンテナンス性と数々の自動化機能で,生産性を飛躍的に向上させます。

パイロチューブの交換を簡単に

当社独自の反応炉横置き方式を採用することにより,従来問題になっていた,インナーパイロチューブの交換時間を大幅に短縮しました。横置き方式になったことで,アクセスが容易になり,また反応炉を分解する必要もありません。

自動コンディショニング(エージング)機能

高感度を維持するためにはパイロチューブの定期的なコンディショニング(酸素エージング)が効果的です。
Nexis SCD-2030では,このコンディショニングを簡単な設定で実行でき,装置のパフォーマンスを維持します。また,インナーパイロチューブ交換時に装置を再立ち上げする際には,自動でコンディショニングを実行できます。

各消耗品の交換時期を自動でお知らせ

消耗品の使用回数や使用時間を自動でモニタリングし,交換時期や点検のタイミングをお知らせします。

  • インナー / アウターパイロチューブ高温状態時間
  • ポンプメンテナンス部品
  • オゾンスクラバ使用時間

装置の起動時間を大幅に短縮

新設計の高効率レドックスセルは,安定的な温度制御,高精度なガス流量制御,インレットチューブによるカラム影響の抑制により,装置が完全に停止した状態から分析可能状態までの所要時間を飛躍的に短縮しました。
また,GC注入口部分のメンテナンスは検出器を停止することなく実施可能です。

 

※インナーパイロチューブを交換した場合はコンディショニングが必要になり,安定化に時間がかかります。
※検出器ガス純度が不足する場合は挙動が異なる可能性があります。

装置起動後のドデカンチオールのピーク面積推移

確実で効率的,業界初の自動化機能

SCD検出器は,他の一般的なGC検出器と比較して制御が必要なユニットが多く,分析可能な状態に準備するまでに複雑な手順が必要です。こうした作業は通常,手動で行われてきました。
Nexis SCD-2030は充実した自動化機能を備えており,ガス制御,温度制御,コンディショニングなど,ワンタッチで準備を行うことができます。
ワークステーションソフトウェアLabSolutionsと組み合わせれば,特定の日時に最適な条件で起動し,システムチェック,分析の開始・終了,装置の停止まで,自動で行うこともできます。人による作業を自動化することで作業の効率化を支援し,さらに操作ミスによる検出器の損傷や劣化を防ぐことができます。

業務を効率化するワークステーション LabSolutions™

LabSolutionsは,GC制御とLC制御を統合し,さらなる機能改良をはかった定評あるワークステーションソフトウエアです。
Nexis SCD-2030は,LabSolutionsソフトウエアからシームレスに制御することができます。

操作性に優れたユーザーインターフェース

LabSolutionsは直感的に操作できるユーザーインターフェース,およびパラメーターの入力を支援する豊富なウィザード機能により,確実な操作をナビゲートします。自由度の高いレポート作成機能など,充実の機能が満載です。

信頼性のあるデータ管理

LabSolutions CS/DBを用いれば,測定したデータファイルをデータベースに保存して管理することができます。分析データの履歴を管理することで分析データの上書き,削除といったミスや改ざんを防ぐことができます。LabSolutions DB は1台のPCでデータをまとめて管理することができます。LabSolutions CS はすべての分析データがサーバーコンピューターのデータベース上で管理できるので,ネットワーク上のどのPCからでもデータを読み込むことができます。

世界最高レベルの感度

一般的にSCDは硫黄成分を測定するGC検出器の中で,最も高感度な検出器です。その中で,Nexis SCD-2030は,ウルトラショートフローパス,高効率レドックスセルの採用により,世界最高レベルの感度と安定性を実現しました。複雑なマトリックスに含まれた微量硫黄化合物を正確にとらえ,高精度な分析を実現します。

ウルトラショートフローパス 

Nexis SCD-2030は,横置きタイプの反応炉を搭載。業界初のウルトラショートフローパスにより,酸化還元セル(レドックスセル)内に生成した不安定成分を高速でリアクションチャンバに導入し,感度ロスを防いで,世界最高レベルの高感度を実現しました。
この結果,フローパス長さが短くなったことで,面積値,SN比ともに既存製品と同等の長さの場合に比べて2.5倍の感度が得られます。

天然ガス中の微量硫黄化合物分析 

硫黄化合物のモニタリングは,反応過程で使用される高価な触媒を保護するうえできわめて重要です。
Nexis SCD-2030では,天然ガスや石油製品に含まれる様々な硫黄化合物を高感度に検出することができます。

硫黄化合物14成分標準試料(各1 ppm v/v)のクロマトグラム
(50 µLカラム導入)

※実際の標準ガスの濃度は0.93~1.09 ppm

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