ヘリウムガスの対策を決める
ヘリウムガスの対策を3STEPでご提案します。
STEP1. ご使用のシステムの代替キャリア適用可否を確認する
下記のキャリアガス対応表で、使用されているシステムの対応状況を確認してください。
※1. 前処理装置、2.GC/GCMS本体、3.検出器のすべてが代替キャリアに適応している必要があります。
※2. 各装置の代替キャリア適用可否の情報は、2022年8月31日現在のものです。
1. GC, GCMS共通 前処理装置
前処理装置
|
He | H2 | N2 |
---|---|---|---|
AOC-30/20, AOC-6000/5000 | ✓ | ✓ | ✓ |
HS-20 シリーズ, HS-10
|
✓ | ✓ | ✓ |
TD-30 | ✓ | ✓ | ✓ |
TD-20 | ✓ | ー | ✓ |
PT7000
|
✓ | ✓ | ✓ |
Aqua PT6000 | ✓ | ー | ✓ |
PY-3030D/PY-2020iD | ✓ | ー | ✓ |
使用しない
|
✓ | ✓ | ✓ |
本体の確認は、GCとGCMSで異なります。以下のリンクから選択してください。
2. GC本体
GC本体 | He | H2 | N2 |
---|---|---|---|
Nexis GC-2030
|
✓ | ✓ | ✓ |
GC-2014
|
✓ | ✓ | ✓ |
GC-2025 | ✓ | ✓ | ✓ |
GC-2010 シリーズ
|
✓ | ✓ | ✓ |
GC-8 シリーズ | ✓ | ー | ✓ |
GC-14 シリーズ | ✓ | ー | ✓ |
GC-17シリーズ | ✓ | ー | ✓ |
3. 検出器
検出器 | He | H2 | N2 |
---|---|---|---|
FID(パックド/キャピラリ)
|
✓ | ✓ | ✓ |
TCD(パックド/キャピラリ) | ✓ | ✓ | ✓ |
FPD(パックド)
|
✓ | ー | ✓ |
FPD(キャピラリ) | ✓ | ✓ | ✓ |
ECD(パックド) | ✓ | ー | ✓ |
ECD(キャピラリ) | ✓ | ✓ | ✓ |
FTD(パックド/キャピラリ) | ✓ | ー | ー |
BID | ✓ | ー | ー |
SCD
|
✓ | ー | ✓ |
2. GCMS本体
GCMS本体 | He | H2 | N2 | N2(待機中) |
---|---|---|---|---|
GCMS-QP5050A
|
✓ | ー | ー | ー |
GCMS-QP2010
|
✓ | ✓ | ー | ✓ |
GCMS-QP2010 Plus | ✓ | ✓ | ー | ✓ |
GCMS-QP2010 Ultra | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
GCMS-QP2010 SE
|
✓ | ー | ー | ✓ |
GCMS-QP2020シリーズ
|
✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
GCMS-TQシリーズ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
STEP3. メリット・デメリットを確認する
ガスの種類により、メリット・デメリットがございます。 下記の表をご確認ください。
また、実際のアプリケーションにより、キャリアガス種の影響の程度が異なりますのでご注意ください。
Title | He | H2 | N2 |
---|---|---|---|
感度 Sensitivity |
GC
・Heに比べて検出器ごとの感度の変化具合が異なる。FID検出器の場合、感度の変化が少ない。
・還元性があるため測定化合物と反応する場合がある。 GCMS
Heに比べて約1/3~1/5 |
GC
・Heに比べて検出器ごとの感度の変化具合が異なる。FID検出器の場合感度の変化が少ない。ただし、TCDは急激に感度低下する。 GCMS
ノイズレベルが高く、Heに比べて約1/10 |
|
分離度 Resolution |
・高速分析が可能
・Heに近い分離特性
|
分離度を向上させたい場合は、分析時間が長くなる |
|
価格 Price |
価格が高騰しており、納入に時間を要することもある |
安価で安定的
水素発生器を導入すればボンベ管理が不要
|
比較的安価で安定的
|
安全性
Safety
|
爆発性の無い不活性ガス
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可燃性(爆発性) のガス
適切な排気やH2の漏れ対策など安全性への配慮が必要
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爆発性が無く安全性の高いガス
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カラム
Column
|
GC
0.53 mmまで対応 パックドカラム対応 GCMS
0.53 mmまで対応 |
GC
0.53 mmまで対応 パックドカラム対応 GCMS
0.18 mm 以下が良い |
GC
0.53 mmまで対応 パックドカラム対応 GCMS
0.18 mm 以下が良い |