GCMS-QP™2050 - 特長
ガスクロマトグラフ質量分析計
メンテナンスを最小限に抑える堅牢性
汚れに強いイオン光学系
GCMS-QP2050は汚れに強いイオン光学系により、メンテナンス頻度を最小限に抑え、さらに信頼性の高い測定を長期にわたって行うことができます。
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DuraEase イオン源
新世代イオン源DuraEase イオン源は、不活性で均一な温度分布を実現した構造により、高い感度に加えイオン源の耐久性を最大限まで向上させました。
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プリロッド付き四重極ロッド
プリロッドを搭載することにより、イオンのみを効率的に透過し、四重極の汚染を抑えます。汚染防止のための加熱は不要でメンテナンスフリーです。
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交換頻度を1/5にするロングライフフィラメント
新フィラメントDuraEase Fillamentは、従来に比べて5倍以上の寿命を持ちます。突発的なフィラメント断線による再分析やダウンタイムに悩む必要はありません。 -
連続分析における高い耐久性
比類ない堅牢性を誇るGCMS-QP2050は、水中VOCsの連続分析においても、カラム液相の溶出による影響を極限まで排除し、非常に安定した測定を実現します。

水中VOCsのヘッドスペース法による500回連続分析
シンプルな操作で確実な分析結果
らくらくメンテナンス
わずか1分でイオン源をメンテナンス
従来のイオン源の構造を一から見直し、より簡便なメンテナンス性を追求したDuraEase イオン源。イオン源はディスポーザブルで洗浄が不要となり、わずか1分でメンテナンスが完了します。

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ワンタッチでGC注入口メンテナンス
工具を使わず、指でレバーをひねるだけでGC 注入口を開閉できる「ClickTek™ナット」を標準装備。
インサート交換作業の手間を軽減します。タッチパネルで簡単起動・停止
GC パネルから真空系のON/OFFやEasy sTop* が行えるようになりました。
パソコン操作が不要となり、GC注入口、カラム、イオン源のメンテナンスを円滑に行っていただけます。* 真空系をOFF にすることなくGC 注入口のセプタムやガラスインサートの交換をナビゲートする機能です。
だれでも熟練者の分析結果を
よりよいデータ取得には、分析条件の検討が不可欠です。GCMS-QP2050 は、これらの条件検討の負担を軽減し、だれでも熟練者に相当するデータ取得が可能となります。
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広範囲なアプリケーションを簡単に分析
最適化されたイオン光学系により感度が向上しており、微量濃度の化合物でも余裕をもって検出することができます。 さらに、均一な温度分布を持つ新型インターフェースにより、従来安定した分析が困難であった化合物であっても、詳細な条件検討をすることなく良好なピーク形状と感度を得ることができます。
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コールドスポットの生成を極限まで抑える新型インターフェースにより、吸着を起こしやすい化合物であっても、良好なピーク形状と感度を得ることができます。
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新型インターフェース
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テトラコンタンの分析例
確実な測定をサポートする超高速スキャン技術
島津製作所が誇る高速スキャン技術をさらに進化させることで、業界最高峰30,000 u/sec を達成しました。これにより、FASST ※1でもSIM分析と同等の感度を得ることが可能です。さらに、ASSP™ ※2により、スキャン測定範囲を広くしても感度低下を最小限に抑えられるため、確実な定性分析が可能です。
※1 スキャンモードとSIMモードを高速に切り替えることで、1度の分析で高感度なSIM分析と成分確認のためのスキャン分析を同時に行う測定モード
※2 高速スキャン時のロッドバイアス電圧を自動で最適化することで、高速スキャン時の感度低下を最小化する制御技術
Chlornitrofenのマススペクトル

LabSolutions GCMS
ワークフロー全体を最大限に効率化
最新のユーザー支援技術「Analytical Intelligence」を備えたソフトウェアとシステムが、分析ワークフローを最大限に効率化します。
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分析メソッドの自動作成機能
Smart SIM+により多成分のSIM一斉分析においても、最適な測定メソッドを自動作成します。また、成分に応じて測定時間範囲を柔軟に変更することができます。 -
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分野ごとに最適化されたデータベース
Smart Database™は、アプリケーション毎に測定が求められる化合物が登録されています。最適化された分析条件により、オペレーターの技量に依存しない良好な測定結果が得られます。
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測定ワークフローのタイムマネジメント
ラボの各装置の稼働状態、連続分析の終了時間をリアルタイムで把握できます。また、装置起動・停止時は、完了までの残り時間が表示されます。これにより、ラボの生産性の向上や業務の効率化を図ることができます。
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AIによる自動波形処理
AI波形処理アルゴリズムを搭載したPeakintelligence for GCMSが、波形処理に要する時間を大幅に短縮し、さらに熟練者による解析に相当する結果を提供します。
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多検体データ解析のスループット向上
多検体定量支援ソフトウェアLabSolutions Insight が、多検体データの解析にかかる時間を大幅に削減します。フラグ機能・フィルタ機能・ピーク比較機能などにより、多検体データの中から着目すべき成分に絞って解析ができます。
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メンテナンスナビゲーション 
Easy sTop機能により真空を止めずに試料注入口のメンテナンスを安全に行うことが可能です。メンテナンスができるまでにかかる待ち時間をリアルタイムで表示します。

1台の装置に無限の可能性
ヘリウムガス不足を克服
貴重なヘリウムガス使用量を最小化
標準で搭載されたキャリアガスセーブ機能を用いることで、分析中のキャリアガスの使用量を節約することができます。
また、オプションのガスセレクタを使用することで、分析時以外はキャリアガスをヘリウムから窒素に切り替えることで、待機時にヘリウムガスの消費量を極限まで減らすことが可能です。
代替キャリアガスによる確実な運用を実現
ヘリウムガスに代わって、より低コストで入手性のよい水素ガスや窒素ガスをキャリアガスとして使用することができます。GCMS-QP2050は、高性能フローコントラーとキャリアガスの影響を低減した設計により、装置構成を変更することなく 、水素ガスや窒素ガスにおいても安定した測定が可能です。


水素キャリアガス
水素は、感度や分離の点からファーストチョイスの代替キャリアガスです。オプションの水素センサを搭載することで、万が一リークが生じても、安全なスタンバイモードに自動で切替わり、水素キャリアガスの使用を強力にサポートします。
窒素キャリアガス
窒素キャリアガス使用時に、GCMS-QP2050は真価を発揮します。最適な線速度範囲が狭い窒素キャリアガスにおいても、線速度一定モードなら、ヘリウム相当の分離が実現できます。
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ラボにフィットする柔軟性
リモートで装置にアクセスが可能
装置はLAN 接続によりネットワーク内のPC やタブレットから操作を行うことが可能です。また、ラボから離れた環境下で、分析状況や装置の状態を確認できます。
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場所を選ばないコンパクト設計

GCMS-QP2050は、省スペース化を実現しました。リモートアクセスにより装置の横にPCを設置する必要がありません。ラボでの柔軟な配置が可能です。
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省エネルギー
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