GC/MS残留農薬分析用データベース Ver.2 - 特長
GCMS-TQシリーズ,QPシリーズ用 Quick-DB
標準試料を使用しない定量分析
本製品には農薬491種類の分析条件(保持指標やトランジション,検量線など)が登録されています。保持指標と保持時間自動修正機能(AART),自動メソッド作成機能(Smart MRM)により,標準試料を使用しなくてもSIMやMRMモードの定量分析メソッドを作成できます。作成したメソッドには農薬サロゲートを内部標準物質に使用した検量線が予め登録されるため,標準試料を使用して検量線を作成しなくても定量値を算出できます。
農薬サロゲートを内部標準物質とした定量分析
定量分析の精度を高めるためには,分析工程における農薬の損失やGC-MS(/MS)の感度変動を補正した定量値が必要です。農薬サロゲートは安定同位体元素で標識された19種類の農薬であり,対象農薬とほとんど同一の挙動を示します。本製品の検量線は,対象農薬を挙動や物理特性が類似する農薬でグルーピングし,各グループと物理特性が類似する農薬サロゲートを内部標準物質に割り当ており,標準試料を使用して検量線を作成しなくとも精度の高い定量値が算出できます。
対象農薬の物理特性を考慮した
農薬サロゲートの割当

農薬サロゲートによる感度変動の補正
GC-MS(/MS)の感度変動により,対象農薬のレスポンスが検量線とお客様の装置で異なる場合でも,農薬サロゲートにより補正されます。
高マトリックス試料からも 対象農薬を確実に検出
QuEChERS法で簡易的に前処理した試料など,高マトリックス試料を分析する場合は,SIMやMRMモードでも対象農薬が夾雑物の影響により検出・定量できない場合があります。極性の異なる2本のカラムを使用すれば,対象農薬と夾雑物のピークを分離することができます。本製品はTwin Line MSシステムに対応しており,高マトリックス試料からも確実に農薬を検出できます。

2つの気化室にそれぞれ取り付けられた2本の異なるカラムの出口側をMSに同時に取り付けることで,MSの真空を停止することなくスムーズに異なるカラムで分析できます。
精度管理からデータ解析まで すべての作業を迅速化
農薬分析専用のQAQC機能による迅速な精度管理
日常の分析において,データの信頼性を維持するためには定期的な装置の精度管理が必要になります。本製品には,農薬分析専用のQA/QCメソッドが用意されており,分析前に農薬サロゲートを分析するだけで,装置状態を迅速に確認することができます。
多検体のデータを迅速に解析
データベースのカスタマイズが可能
本製品は世界で唯一のカスタマイズ可能な残留農薬スクリーニング用データベースです。データベースには農薬の分析条件(検量線情報を含む)を追加登録することができます。また,対象農薬はお客様に選択していただけるため,検査試料ごとに対象農薬を変更することもできます。