粉博士のやさしい粉講座
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実践コース:測り方疑問解決編
密度測定装置
1 平衡判定レイト(
粉博士イラスト アキュピック1330で密度測定する際、測定条件中に、平衡判定レイト("equilibration rate")がでてきますが、これは、試料周囲にあるガス(通常ヘリウム)の圧力平衡を判定するための割合です。試料がマイクロポーラスであったり、細孔の屈曲度合いが激しい場合、ヘリウムが細孔内まで充分拡散するのに時間がかかります。ヘリウムが細孔内に侵入する時には圧力が減少します。圧力が平衡状態=安定した時点で測定が行われます。平衡判定レイトは、ユーザがどの時点でデータ取得するかを制御するためのパラメータです。
 
試料によってすぐに平衡状態に達するものもあれば、活性炭・有機物・発泡体(閉孔あり)などはより時間がかかります。
最適条件を決める場合には、まず、平衡判定レイトを大きい値にして測定します。そこから順により小さい値に変更し、測定結果が変化する様子をモニタします。このことにより最も短い時間で精度を落とすことなく測定できる条件を見つけることができます。
 
多くの場合、デフォルト値である0.005 psig/min.が使用されます。
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