粉博士のやさしい粉講座
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実践コース:測り方疑問解決編
 
レーザ回折式粒度分布測定装置
5 キャリブレーション
粉博士イラスト レーザ回折式粒度分布測定装置(レーザ回折・散乱法に基づく粒度分布測定装置)の場合、その基盤となるのはMie散乱理論です。
 
この理論によって計算される粒子径と回折・散乱光の光強度分布パターンの関係が根本的なスケールとなります。この関係こそが、標準器に該当するものであり、パラメータテーブルとして、それぞれの装置に記憶され、粒度分布計算に用いられます。ある意味では、個々の装置の中でトレーサビリティは、完結していることになります。
 
したがって、厳密に言えば、レーザ回折・散乱法では、標準粒子によるキャリブレーションという概念は存在しません。ただし、メーカ・機種によっては、複数の光源や、複雑の光学系を採用しているので、出力間の調整のためにキャリブレーションが必要な場合があります。
 
島津のSALDシリーズでは、単一光源、単一光学系を採用しているのでキャリブレーションの必要はありません。
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