粉博士のやさしい粉講座
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実践コース:測り方疑問解決編
定量レーザ回折・散乱法(qLD法)
1 はじめに
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粒子径分布測定装置の多くは,粒子量の合計を100%とする相対粒子量としての粒子径分布を測定してきました。ところが最近になって,バイオ医薬品に含まれる凝集体やファインバブル(微細気泡)の評価などの分野において,個数濃度(個/mL)としての粒子径分布測定が求められるようになりました。

今までのレーザ回折・散乱法(laser diffraction method以下ではLD法と略す)は,相対粒子量しか求めることができませんでしたが,標準粒子による校正とMie 散乱理論に基づく補正を加えることによって個数濃度または体積濃度を求めることが可能になりました。この新しい手法を従来のLD法と区別するために,「定量レーザ回折・散乱法(Quantitative laser diffraction method)」と呼び,qLD法と略すことにします。

ここでは,qLD法の基本的な考え方と,qLD法を用いたタンパク質の測定例を紹介します。
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