粉博士のやさしい粉講座:中級コース

 

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中級コース:粉の測り方いろいろ
2 レーザ回折・散乱法による粒度分布測定
粒子群にレーザ光を照射し、そこから発せられる回折・散乱光の強度分布パターンから計算によって粒度分布を求める方法です。
レーザ回折式粒度分布測定装置 SALDシリーズで採用している粒度分布測定の原理です。
粒子から生じる光強度分布パターン
粒子にレーザビームを照射すると、その粒子からは前後・上下・左右と様々な方向に光が発せられます。これが「回折・散乱光」と呼ばれる光です。
 
回折散乱光の強さは、光が発せられる方向に一定の空間パターンを描きます。これが「光強度分布パターン」です。
 
「光強度分布パターン」は、粒子の大きさによって様々な形に変化することが知られています。
粒子から生じる光強度分布パターン
■直径5μmの粒子から生じる光強度分布パターン
直径5μmの粒子から生じる光強度分布パターン 直径5μmの粒子から発せられる回折散乱光の光強度分布パターンです。
 
この場合、粒子から発せられる回折散乱光は前方(レーザビームの進行方向)に集中します。
 
前方の光に比べると、それ以外の方向の光は非常に弱いものとなります。
 
粒子がもっと大きくなると、回折散乱光はさらに前方に集中します。
■直径1μmの粒子から生じる光強度分布パターン
直径1μmの粒子から生じる光強度分布パターン 直径1μmの粒子から発せられる回折散乱光の光強度分布パターンです。
 
粒子の大きさが小さくなるにつれ、回折散乱光のパターンは前方方向(レーザビームの進行方法)から少し 周辺へ広がっていきます。
■直径0.1μmの粒子から生じる光強度分布パターン
直径0.1μmの粒子から生じる光強度分布パターン 直径0.1μmの粒子から発せられる回折散乱光の光強度分布パターンです。
 
粒子径が小さくなるにつれて、側方(上下左右の方向の光)や後方(レーザビームの進行と逆向きの光)も強くなってきます。
 
光のパタ-ンはまるで「マユ」や「ひょうたん」のような形になってあらゆる方向に広がっていきます。
上記3つの光強度分布パターンを並べると…
上記3つの光強度分布パターンを並べると… これまで挙げた3つの光強度分布パターンを並べてみます。
 
粒子の大きさによって、回折散乱光の光強度分布パターンが変化している様子がよくわかります。
 
このように粒子の大きさと光強度分布パターンとの間には、1対1の対応関係が存在しています。
 
つまり、光強度分布パターンを検出すれば粒子の大きさがわかるのです。
粒子群から生じる光強度分布パターン
粒子群から生じる光強度分布パターン 実際の粒度分布測定では、測定対象は単一の粒子ではなく多数の粒子からなる粒子群です。 粒子群には大きさの異なる複数の粒子が混在しており、発せられる光強度分布パターンはそれぞれの粒子からの 回折・散乱光の重ね合わせとなります。

この光強度分布パターンを検出して解析することで、どれくらいの大きさの粒子がどれくらいの割合で含まれているか(粒度分布) を求めることができます。

以上がレーザ回折・散乱法による粒度分布測定の基本的な考え方です。
粉博士イラスト
  光の強さではなく、パターンが粒子径によって変化することを利用して粒子径を求めようというところがポイントじゃよ。  
つづく
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