ヨーロッパ薬局方に対応した紫外可視分光光度計のバリデーション
「European Pharmacopoeia(ヨーロッパ薬局方)7th Edition」の「Absorption spectrophotometry, ultraviolet and visible」では,紫外可視分光光度計の波長正確さ,測光正確さ,分解,迷光に関する記述があります。波長正確さについては,その適合範囲は紫外領域で±1 nm以内,可視領域で±3 nm以内とされています。 分解は,0.02%(V/V)トルエン含有ヘキサン溶液を用いて確認するとされています。269 nmの吸収極大値と266 nmの吸収極小値の比を確認することが求められています。
ベンゼンのエタノール溶液のスペクトル
ベンゼンは250 nm付近にシャープな吸収波形を示します。このような場合,分解1 nmと2 nmではスペクトルに大きな差を生じます。下図はUV-1800と分解2 nm(バンド幅)の装置で得られたベンゼンのエタノール溶液のスペクトルです。