劣化に伴う発生ガスの組成変化確認/GC

リチウムイオン電池は充放電を繰り返して劣化すると,容量維持率が低下します。高感度ガスクロマトグラフシステムを用いて,容量維持率の低下に伴う発生ガスの組成変化を調べました。

容量維持率の異なるラミネートタイプのリチウムイオン電池4種類を用意しました。(容量維持率 100%,85%,70%,60%)
これらの内部発生ガスを測定し,酸素と窒素を除く無機ガス類およびC3までの炭化水素類の組成比を求めました。容量維持率が低下するに伴って水素の比率が低下し,炭化水素類の比率が増加する様子が確認できました。

 

Fig.2 劣化に伴うLIB発生ガスの組成変化 (n=3平均値)

Fig.2 劣化に伴うLIB発生ガスの組成変化 (n=3平均値)

高感度ガスクロマトグラフシステム

BID検出器を搭載した高感度ガスクロマトグラフです。BIDは,誘電体バリア放電プラズマによるイオン化法を用いた汎用型検出器であり,「高感度」,「あらゆる成分を検出」,「長期安定性」を特長としています。

※一種類のカラムで分析できない成分に関しては,カラムを変更して測定する必要があります。