細胞製造/非侵襲評価
再生医療の普及,細胞製造の産業化を実現するためには,培養細胞の品質安定化や大量製造法の確立,製造の低コスト化が求められています。
これまで,細胞の特性を評価する方法として,遺伝子発現解析や蛍光染色などの手法が確立されてきました。これらの手法は,細胞の破砕や固定化といった処理が必要な侵襲的な手法であるため,培養終了後の評価(エンドポイントアッセイ)として適用されます。
一方,再生医療等製品のように細胞自体を「製品」とする場合は,培養中の細胞を破壊することなく,状態や特性を評価できる非侵襲的な評価方法が求められています。そこで島津製作所では,「測る技術:LC/MS/MSによる細胞培養上清の多成分一斉分析」と「観る技術:IHM(In-line Holographic Microscopy)による培養プレートの全面高速スキャン」を中心に,非侵襲評価手法の確立にソリューションを提供します。
培養上清成分の非侵襲評価
培地中成分の経時変化をモニタリング
培養上清分析の前処理から測定までを自動化し,培養上清に含まれたアミノ酸や微量ビタミンなどの培地成分と分泌代謝物を測定することができます。培養上清を分析することで,細胞を傷つけることなく評価することができます。
培養上清中の金属分析の分析
培地または培養上清を希釈するだけで,原子吸光法により培地中の5種類の金属元素濃度を測定することができます。培養上清を分析することで,細胞を傷つけることなく評価することができます。詳細なデータは,関連資料のダウンロードページよりご覧いただけます。
培養細胞画像の管理・解析
ラボの細胞観察画像データを一括で管理し、定量解析
顕微鏡画像による判断は,細胞画像を取得するのみという手軽さから日常的な培養でも用いられます。しかし細胞製造では,大量の細胞を管理するため,顕微鏡画像の確認やそれを利用した状態の判断が負担になります。
そこで,観察対象をお客様の観察対象ごとに学習し,毎回同じ基準で定量化することが可能なwebアプリケーションを提案します。画像の一括管理から深層学習を用いた解析までシームレスに実施することができます。
培養の工程管理
大量の細胞を管理する
細胞製造では,大量の細胞を培養する必要があるため,顕微鏡観察を行うことには労力がかかります。そこで,IHM(In-line Holographic Microscopy)手法を用いた培養容器の全面観察を行える装置を提案します。細胞の経時的変化の確認や,膨大な撮影データの迅速な確認が可能です。
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