食品添加物の分析例(UV、HPLC、LC-MS)
食品には保存料,甘味料,酸化防止剤など,さまざまな食品添加物が使用されていますが,禁止されている色素などが使用されることもあり厳重に管理する必要があります。当社のUV・LCなどを利用することにより,さまざまな色素の確認や食品衛生法に準拠した管理が可能となります。
紫外可視分光光度計による保存料の分析例
食品衛生法で使用基準が決められている食品中の保存料を処理したのち,UVを用いて測定した分析例を示します。
HPLCによる着色料の分析例
合成着色料の許可状況は各国で異なりますが,日本では現在12種類が指定されています。ここでは,UHPLCシステムを用いた着色料の高速一斉分析例を示します。わずか1分以内に12成分を分離することができました。
LC-MSによる甘味料の一斉分析例
昨今の食品には,いわゆる低カロリー甘味料が多く用いられるようになってきています。これらの甘味料はしょ糖やぶどう糖,果糖などとは異なる独特の味を呈することがあり,糖類と共に用いたり,複数の甘味料を混合するなどして味が調節されています。ここでは,16種類の甘味料の一斉分析例を示します。いずれの化合物も相関係数0.997以上の良好な直線性が得られました。
16種類の甘味料の一斉分析結果
化合物名 | 極性 | トランジション | 保持時間(min) | 検量線範囲(ng/mL) | 相関係数 |
---|---|---|---|---|---|
スクラロース | + | 414.00 > 199.10 | 6.36 | 0.5~100 | 0.999 |
ズルチン | + | 181.20 > 108.10 | 6.70 | 0.05~10 | 0.999 |
アリテーム | + | 332.20 > 129.00 | 6.92 | 0.5~100 | 0.999 |
レバウディオサイドA | + | 984.50 > 325.10 | 8.21 | 0.5~100 | 0.999 |
ステビオサイド | + | 822.00 > 319.30 | 8.23 | 0.5~100 | 0.999 |
アセスルファムカリウム | − | 161.90 > 82.00 | 5.23 | 0.1~10 | 0.999 |
サッカリン | − | 181.90 > 42.00 | 5.58 | 0.5~50 | 0.997 |
サイクラミン酸 | − | 178.00 > 80.00 | 6.08 | 1~100 | 0.999 |
アスパルテーム | − | 293.40 > 261.10 | 6.53 | 5~100 | 0.999 |
アドバンテーム | − | 457.30 > 200.30 | 7.12 | 0.5~100 | 0.999 |
グリチルリチン酸 | − | 821.20 > 351.10 | 7.41 | 50~1000 | 0.999 |
レバウディオサイドM | − | 1289.60 > 802.90 | 7.66 | 50~1000 | 0.999 |
ネオテーム | − | 377.30 > 200.00 | 7.90 | 1~100 | 0.999 |
レバウディオサイドC | − | 949.50 > 787.20 | 8.46 | 1 ~100 | 0.999 |
ズルコシドA | − | 787.50 > 625.20 | 8.50 | 10~1000 | 0.999 |
イソステビオール | − | 317.30 > 317.30 | 10.46 | 0.5~1000 | 0.999 |