CNTを三次元画像化
CNTを三次元画像化
走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いてCNTを観察することにより、直径や長さなどに加えて、分散状態や不純物の存在など、さまざまな情報を得ることができます。
図1:CNTを観察することで長さが推測できます。
図2:製造後の未精製のDWNTを観察したものです。
製造直後のCNTは、触媒や酸化物などの不純物を多く含んでおり、一般に精製が必要になります。SPMでは精製前後で、CNTおよびCNT以外の残渣分を直接観察できますので、精製状態の評価に有効です。DWNTの大部分はCNTとしての形状を確認できませんが、図2の精製されたDWNTの観察像ではその大部分がCNTとして確認できます。また、バンドル状態や分散などの状態も観察することが可能です。
図3:SPMによる位相像(COS像)です。
弾性マッピング像より、樹脂中に存在するSWNTのバンドルが分離して、ネットワーク状に広がる様子が観察できました。
(試料は、イミダゾリウム系イオン性液体と単層CNTをすり合わせることにより生成したゲルを、ホットプレスによりフィルム状に加工したものです)
走査型プローブ顕微鏡
走査型プローブ顕微鏡(SPM)、試料表面を微小な探針で走査することによって三次元形状を高倍率で観察する顕微鏡の総称です。
SPM-9700は、スピーディ観察、簡単操作に定評のある従来機をさらに進化させた次世代のSPMです。