軽量化技術 総論(2020年8月開催)
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SHIMADZU 自動車技術セミナー ~軽量化技術支援~
最新セミナーと過去セミナーのアーカイブ - 軽量化技術 総論(2020年8月開催)
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イントロダクション
自動車産業における社会課題解決の鍵となるカーボンニュートラルやCASEを実現する上で軽量化技術が重要です。金属新素材,複合材料,マルチマテリアル設計,異種接合からカーボンオフセット,リサイクルを考慮した活用が期待されるバイオマスプラスチックの一つであるCNF強化プラスチックについての研究成果まで幅広く自動車軽量化の技術開発動向と課題について紹介します。
2020.08.06 自動車と軽量材料 -その動向と課題-
金沢工業大学大学院
工学研究科 高信頼ものづくり専攻 教授 影山 裕史 様
100年に一度の転換期にある自動車において,材料のキーワードは軽量とLCA。様々な材料が研究されているが,スチールボデーと比較し,コストだけではなく,実績も信頼性も乏しい。そのため,一つ一つを理解しながら戦略に落とし込む開発の流れが必要不可欠になっている。
<ご略歴>
東京工業大学有機材料工学修士課程修了後,トヨタ自動車入社。東富士研究所での自動車ボデーやユニットの軽量化およびバイオプラスチックスの研究をもとにPLA部材の車載を手掛け,その後,本社技術部にてレクサスLFAのCFRPボデー,水素タンクの量産化を経て,定年と同時に現職に就任。講義の他,企業との共同研究やコンサル,また,政府系の環境省NCVプロジェクトやNEDO「革新的新構造材料等研究開発」のサブプロジェクトリーダー,経産省のCASE技術戦略プラットフォーム運営委員会やグローバルネットワーク協議会などの委員を兼任。
8月6日に金沢工業大学大学院 工学研究科 高信頼ものづくり専攻 教授 影山 裕史 様から「自動車と軽量材料 -その動向と課題-」を講演いただきました。
本講演は自動車産業界,素材産業界でご活躍される技術者を中心に500名を超えるお客様にご聴講いただきました。
講演いただいた影山様,ご聴講いただけましたお客様のおかげをもちまして,このように有意義なウェビナーが実施できましたこと感謝申し上げます。
講演のレビューおよびお客様からいただいた感想を以下にまとめております。
質疑応答ならびにアンケートでご記入いただきましたご質問について,一部にはなりますがQ&Aページに影山様からの回答を掲載しております。ご興味のある方はこちらをご覧ください。
影山様の講演動画は弊社無料会員制サイトShim Solutions Clubにて講演動画をご視聴いただけます。ご興味のある方はこちらからご覧いただけます。
レビュー
講演前半では,自動車で解決すべき社会課題を網羅的に示しいただくと共に,社会課題解決のキーとなるCASEを実現する上で軽量化技術が重要であることが紹介されました。現在進められている主要な自動車軽量化の技術開発として,ハイテン・アルミなどの金属新素材,CFRP・GFRPなどの複合材料,マルチマテリアル設計,異種接合といった種々の技術の動向と課題について幅広くお話しいただき,これらの技術は走行時のCO2排出量削減に有効な技術開発であること,そしてこれらの技術テーマについては今後,島津製作所主催の「自動車技術セミナー 軽量化技術支援」にて順次講演が実施されることが紹介されました。
講演後半では,今後,更なるCO2排出量削減が求められる中で,素材製造時のCO2削減についての必要性について言及されました。カーボンオフセット,リサイクルを考慮した取り組みとして,バイオマスプラスチックの一つであるCNF強化プラスチックについての研究の成果と材料が抱える課題が紹介されました。
お客様からいただいた感想
ご聴講いただいたお客様からは下記のような感想をいただきました。
- 自動車の軽量化の技術動向を知ることが出来,非常に参考になりました。
- 環境負荷低減とリサイクルの重要性を改めて感じました。
- マルチマテリアル化や,ボディーの断熱性が今後重要になってくること,バイオマスプラの今後など,今後の事業構想のヒントが得られました。有難うございました。
- 全体像が良く理解出来ました。長所のみならず,課題・問題点も多く紹介頂けたので良かったと思います。
- "世界情勢の変化や環境問題が今後も大きく影響してくると思われますが,製造業界が将来生き残るためのヒントになったと思います。"
- "大きな時間軸で「夢・希望」から考え,その実現を足元の課題まで落とし込んでゆく点で,一つひらめけるものをいただきました。ありがとうございます。"
- 今後の市場動向を考える上でのヒントが随所にあり,非常に勉強になりました。ありがとうございました。
- 部品に求められる特性を分解して,マルチマテリアル化で対応するのは面白いと思いました。このように要求性能を分解して,マルチマテリアル化を目指そうと思いました。
- "自動車側の視点を学ぶ良い機会となった。また,材料評価においても衝突を考慮すると高速でのSSカーブを取る等,評価方法の工夫も参考になった。"
- 耐熱性が高くなければ使えない,木は使えない,など,材料はこうあるべきという思い込みで,視野が狭まってしまっていたことに気づけた。対環境性など,いろいろな視点で利点と欠点を考えることの重要性がわかった。
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