移動相アセトニトリルをメタノールへ変更

アセトニトリル不足対策へ

 可能なら移動相のアセトニトリルをメタノールを置き換えるみることも考えられます。 「逆相クロマトグラフィーにおけるアセトニトリルとメタノールの違い」で紹介しておりますように,溶出の選択性の相違などの理由で分離や分析条件に変更が生じる可能性があります。 メタノールに置き換える際には次のことにご注意ください。

1)吸光度

 メタノールはUV低波長側での吸収がアセトニトリルに比べて大きいため,検出波長によってはベースラインが安定しにくくなる,またはノイズが大きくなる可能性があります。 グラジエント分析時には,ゴーストピークがアセトニトリル使用時より大きくなります。

2)溶出力

 アセトニトリルとメタノールでは溶出力が異なり,水系との混合系の場合はアセトニトリルの方が溶出力が大です。 もし,アセトニトリルでの条件をメタノールに置き換える場合は,有機溶媒の比率を上げてお試しください。 一方,有機溶媒が100%かそれに極めて近い場合は,溶媒の性質(極性)が前面に出てくるようで,メタノールの方が溶出力が大きくなります。

3)分離(溶出)の選択性

 アセトニトリルとメタノールでは分離の選択性が異なり,分離度や溶出順序が変わることがあります。 有機溶媒分子の化学的性質(メタノール:プロトン性,アセトニトリル:非プロトン性)の違いによると考えられます。 メソッド変更時は分離に影響していないか注意が必要ですが,水/アセトニトリル系では分離できない成分を分離できるようになるといったケースもあります。

4)圧力

 メタノールはアセトニトリルより粘性が高いため,水/メタノール系は水/アセトニトリル系よりカラムにかかる圧力が高くなります。 水/アセトニトリル系の移動相条件をメタノールに置き換える際は,少なめの流量で流し始め,送液圧力をチェックしながら分析流量を決定してください。(メタノールをお使い頂く前に,カラム取扱説明書で使用可能かご確認ください。) 水/アセトニトリル系より有機溶媒比率を上げることになるので,メタノール比率が40~60%の場合は特にご注意ください

HPLC移動相としてよく使われるアセトニトリルが入手困難,流通不足,在庫不足と言われています。溶媒消費量削減するため対策ページです。

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